現代の日本が無くしてしまった大切なものがこの中にこの作品は、
古き良き日本の慣習(風俗?)と、
早くに両親を失った歳の少し離れた兄妹の愛を描いた、
ノスタルジックファンタジー(田舎と妖怪)な、
シネマティックノベルですね(なんのこっちゃw)
あらすじ舞台は高知県の山奥にある「茂伸村」。
6年振りに帰郷した透と夏葉の兄妹。
出迎えたのは、透の家守妖怪である「あかしゃぐま」のすみと
「傘妖」の飛車角とお隣で幼馴染のありすだった。
懐かしい故郷での生活を満喫していた二人であったが、
夏祭りで行われたひめみや様と七頬面なる大妖の舞の最中、
観ていた夏葉が突然倒れる。
大事はなかったかのように思われたが、
ある朝、突如として夏葉の身体に異変が起きる。
一晩で10㎝以上背が伸びるという異常成長を起こしていた。
夏葉の病を治すため、
医者の卵であり、神の声を聞く人の子でもある透は、
医学とあやかしの力の両面から解決方法を模索する。
ヒロイン沢井夏葉(CV:杏子御津)主人公、沢井透の妹。
明るく行動的で素直、そして人見知りをしない性格。
6年前のものべのを出るまでの記憶が何故か抜け落ちている。
幼いうちに両親に先立たれ、兄と二人暮らしをしていたせいか、
極度のブラコンである。
有島ありす(CV:ヒマリ)透の幼馴染であり、
透と夏葉の生活をサポートしてくれていて、医道の先輩でもある
有島尚武の一人娘。
幼いころから透への想いを隠さず(思ってることがだだ漏れなところもある)、
戻ってきてからの透や夏葉の面倒を見てくれている。
美人で美乳の持ち主。
すみ(CV:佐倉江美)あかしゃぐま、という幸いを呼ぶ童形妖怪。
徳島で生まれてすぐに、透を守るためにものべのに呼ばれた。
その道中で助けられた飛車角と伴に沢井家を守っている。
透と歳はほとんど変わらないが、姉のような存在。
家事全般が得意で日々コツコツと精進している努力家なところがあるが、
少々頑固なところもあるのと、極度の照れ屋である。
攻略キャラは以上の3人となりますが、
お楽しみでサブヒロインとも1人各1シーンずつHシーンがあります。
ストーリーと直接つながりはありませんが、なかなか嬉しい心配りですねw
以下にサブヒロインの名前と簡単な紹介を。
とおこ(CV:かわしまりの)牛鬼という妖怪。
昔、沢井家のご先祖様に助けられた恩から、今でも沢井家を助けてくれる。
力持ちでのんびりしていてやさしい性格。
そして、巨乳。牛だけに・・・。いやほんとに。
滝女郎(CV:一色ヒカル)七頬面の命でオオトメ釜、オオトメの関を守る大妖。
長く生きた女郎クモが人間に変化できるようになった妖怪。
自分に恐れを抱かない者に対しては優しい。
また、人里へやってくる際は分身を使わすのだが、
本体との距離が離れると小さくなってしまうらしい。
ひめみや(CV:鈴田美夜子)茂伸村の民間信仰の、ひめみや流の巫女であり、村の実質最高権力者。
ものべのに生きる全てのものの事を考え行動している。
村人みなに優しく同時に厳しく接しているため、
多くの村人に尊敬されている。
………鈴田美夜子さんて、こんなに低くて妖艶な声色と話し方ができるなんて、
まったく知りませんでした。演技の幅の広さに感服いたしました。
(自分、わふーって言ってるイメージしかなかったものでw)
ちま(CV:宮沢ゆあな)ひめみや様の飼っている二つ尾の猫妖。
ひめみや様はじめあまり人間になつくことはないのだが、
おしゃれの見本としているありすにだけは別。
有島菜穂子(CV:篠原ゆみ)有島尚武の妻、有島ありすの母親であり有島医院の看護婦。
そもそも、尚武のために看護婦になった程に夫を想っているが、
娘であるありすはもちろん、透や夏葉までにも深い愛情を注いでくれる。
…気のせいか目つきと話し方が妙に色っぽいような…
自分に人妻属性があったなんて。。。以上がHシーンありのキャラ紹介となります。
って、おいっなぜありすママが入ってるwww
いやだな~看護婦ですぜ、ありすママは。
保健体育のお勉強にきまってるじゃないですか~。
あくまで授業なんだからね、他意はないんだから~。
【感想】長くなってしまい、申し訳ないですね。
書き始めてからかれこれ3時間くらい経ってたりwww
文章考えながら、途中軽食を挟んだりしながらですが。
まず、この作品をプレイされる場合の大前提ですが、夏葉はお好きですか?
容姿もそうですが、性格の面でも夏葉はロリババアではありません。
モノホンです。なので、そういうものに嫌悪を抱く方は避けた方が良いかと。
すみはね、人外ですしロリババアですからね(医学部5年生の透と同じ歳)。完全に。
もちろん、夏葉の年齢はどこにも明記されてません。
なので、18歳以上なのでしょうきっと。。。
それと、シナリオに甘々イチャイチャ妹ものを求めないでください。
割と重たい話になりますゆえ。
もちろん、重いだけではありませんがね。
シナリオの話が出たついでに、シナリオからお話しましょう。
まず共通√に関してですが、帰郷~再会~生活~事件発生という流れになります。
そして、夏葉の病を治すため、現代医学の観点から解決方法を探るのか、
七頬面の時喰みの観点から解決方法を探るのか選択を迫られます。
医学からならありす√、時喰みからならすみ√となります。
夏葉√は選択できません。
夏葉は二つのED後に自動的に始まります。
まあ、完全に夏葉√のための話なのでこれでいいのだと思います。
それで、ありすとすみのそれぞれの√に関してですが、
ありすから進めることをお勧めします。
訳を話すとネタバレが激しくなってしまうので、ザックリとしか説明しませんが、
ありす√は夏葉の病名くらいしかハッキリしないからです。
すみ√ではさまざまな因果がハッキリしてきますが、少し救いが無いところがあります。
すみからだと、心が折れる可能性もあるので、、、
まあ、ただ異常成長加速が医学的という割には魔法のような加速の仕方ですけどね。
一日一年とかのレベルでない加速の仕方ですからね。
それと夏葉√ではそれ以下の速度に落ちてたりするので、基本ファンタジーだと思って下さい。
脱線しましたが、ありす√もすみ√も本来は夏葉の治療を考えたらあってはならないことなので、
どちらかといえば、もしこの選択をしたらこういう結末になる的な戒め√なんだと思います。
自分は夏葉√を終えてようやくいい話だと思いました。
すみ√を終えたときは哀しみで涙が出そうでしたからw
それと、テキストや演出も絡んでくるのですが、
共通√は主に主人公の視点で情景描写が行われていましたが、
個別に入るとそれぞれのヒロインの視点に変わります。
それも、心に思っているという形で表現されるので、
役者さんの朗読というか、心の声がします。
僕らは透に自分を重ねることなく物語を傍観する人間になります。
この演出は結構好きですね。
そもそも透にも役者さんが声あててますからね。(CV:陸奥出流)
ただし、Hシーンでは透の声は消え、プレイヤー視点の映像になります。
ので、安心して事に勤しんでくださいw
グラフィックに関してはバナーを観ていただいたもののレベルを常に保ってます。
その上、目パチ口パクが立ち絵だけでなく、CGでもあります。
その上立ち絵の数も豊富です。
小夏葉に服装だけでも16、それと中夏葉6に大夏葉が6(言い方がト〇ロみたいですがw)
すみが6にありすが9です。その他それぞれに裸が加わります。
それと表情のパターンも豊富です。
また、CGの数も多いと思います。
公式には160枚(内Hシーン60枚含む)とありますが、初回版についてるパッチディスクで、
Hシーンが増量されるのでさらに増えます。
クリア後のギャラリーでみる限りだとSDCGも含めて230枚と表記されてます。
シーン鑑賞は46ですが、
これらは、CPや予約特典とかで差が出るかもしれません。
とにかく、量・質ともに大満足です。
Hシーンに関してですが、
ストーリー上では、
夏葉√が5つ(挿入ありは1つ)、すみ√3つ(挿入あり2つ+夏葉1つ)、ありす√3つ(挿入あり2つ)
と、どちらかと言えば控えめですが、シナリオに必要な分だけという感じでした。
本編はあくまでもシナリオ重視で、Hを楽しむのはクリア後やプレイ中に解放されていく、
選択式のHシーンで楽しんでくれというようなスタイルです。
ここまでシナリオがしっかりしていると、このスタイルで良かったと思います。
イチャラブ目的な作品でこれやられると興ざめしますが。
個人的には、夏葉√での山遊びの途中でのふきふき事件が~もっとも衝撃的でしたw
なにかに目覚めたような。。。
そのほかに、BGMもよかったのですが秀逸だったのはSEですね。
その中でも自分のお気に入りは雨音です。
車中で聞こえる雨音。
クルマの屋根に当たる乾いた雨音にアスファルトの上や木々に落ちる雨音。
さまざまな音が合わさった音が耳に心地よかったです。
それと、屋内で聞こえる雨音。
屋根や雨どいなどにぶつかる雨音に
舗装されていない土の上や木々に落ちる雨音。
小さい頃住んでいた家の周りは林があり、
地面も舗装されてないところが、多く残っていたので、
とても懐かしい音でした。
まあ、昭和生まれなもんで…。
総合すると、選択肢も一回でしかも2択。
公式HPのジャンルにもありますが、この作品はシネマティックノベルとある通り、
コマ送りのアニメ映画を観ているような感覚の作品です。
そういう意味では高品質な作品だと思います。
ただ、誤字誤読が多いのとミステイクの音声がそのまま使われてたりします。
2度の修正パッチが出ているので、軽減はされますがそれでもまだ残ってます。
同じ言葉を役者さんによってバラバラの読み方をしてたりするのも気になりました。
演出する人がキチンとシナリオを理解してないのかなと思います。
その点が残念ところですね。
あとは、某都知事やagネスchanに喧嘩売ってそうな作品で大丈夫なのか心配ですね。
ロリっぽい作品は結構ありますが、これは結構セウトからはみ出そうな気もしますが。。。
法改正が重ねられていくうちにアウトになり兼ねない気も。。。
ただ、そうしていくと村上春樹の1Q84のフカエリだってアウトじゃんとかなるけどね。
あっちはしっかり年齢記述してるし。
あ、でも文字だけならいつまでもセーフなのか?
まあ、こっそり捨てるハメにならないことを祈ります。
全体的には優れた作品だと思うので。
≪了≫